Oct 31, 2008

秋の街

Detroit Public Libraryに課題をこなしに行くついでにお天気も良かったので20分ほど遠回りをしてお散歩しながら秋の街を撮ってきました。


最近、ものすごく時間が経つのが早く感じられます。
金曜日になると「えっ?もう金曜日?」
まるで昨日が先週の金曜日だったかのような。

土曜日、日曜日も週末だー!とゆっくり休めるわけではなく、むしろ週明けにクラスが固まっていて、もちろんクラスごとに課題の提出があるため、週末のほうが危機感でいっぱいです。いま履修中のクラスのうち、ひとつがonlineコースで、一番大変なのです。学期中に一度もface-to-faceで会うことがないのにグループプロジェクトがあったり、毎週テーマに沿ってグループでディスカッションしたのち、クラス全体でディスカッションをする課題があったり、加えて、個人で提出する課題もあったり。。。これ全部onlineでやるんですよ。しかも、コメントは最低いくつ言わないといけないってルールがある。履修している学生の中には以前に同じクラスを取っていて見知っている人もいるのでお互いに様子を知っているだけまだましですが、全く面識のない人とグループで課題に取り組むのは難しいです。実際、意思の疎通がはかれなくて哀しい思いもしました。でもね、ポジティブに考えるコツを教えてもらって、クラスメートと愚痴を言い合って、励ましあって、「最終的に単位が取れればいい!」って開き直るようになったんです。これは、この1年間で一番成長した部分だと思う。学位だってぶんどってやる!ってね。

そして、ストレスを感じるonlineコースについて、on-siteで履修しているクラスのある先生から授業中に意見を聞かれたのでみんな不満を言ってメールでも送ったんです。次のfaculty meetingで議題にするからって。「学生の意見がこういう風にあがってきてます」って証拠にするんだそうで。そのクラスではonlineが性にあってる人はゼロで、何より問題なのは、onlineでしか開講しない必須科目があることって意見は一致してた。そしたら、早速meetingで次学期からon-siteのクラスを出来るだけ増やすように決定しましたって連絡があった。仕事を持っていて遠くに住んでる人はmain campusまで通ってくるのが大変でonlineのメリットを享受してた分、この決定に危機感を抱いてるみたいだけど、私にとってはありがたいです。すごいなーと思ったのは対応の早さ。1週間のうちに意見聴取と決定が行われたわけ。で、次学期の履修は週明けから。

だって、アメリカ人の学生の3倍の授業料を払って、家でPCとにらめっこしてonlineの授業受けるっておかしいでしょ?何のためにアメリカにやってきたんだ?って思ってしまう。なにはともあれ、on-siteのクラスが増えてくれるのは大歓迎です。

Detroit Public Libraryで課題で使う資料について図書館員さんに質問してたら、Lib Info Sciの学生か?って聞かれて(質問内容が明らかに特殊)、同じプログラムの卒業生だってことで、先生の話をしたのだけど、学生と先生の相性ってほんといろいろなんだなーと思いました。だって、私の苦手な先生を大絶賛して、私の好きな先生たちに対して「大っ嫌い!あの先生はunfair!!」って。当たり前っちゃ当たり前なんだろうけど、どんな人も万人から好かれることってそうそうないんですね。

Oct 27, 2008

ref.-1-

今学期履修しているクラスのうちのひとつreference serviceのクラスについて。
このクラス、毎回主に学内の図書館員さんたちがguest lectureに来てくれるのですが、今夜はHumanitiesの図書館員さんでした。お話の内容は主にindexとabstract。これまでにはmedical library, law library, science library, next-gen(eration) と呼ばれる新しい役職の図書館員さんが来てくれました。

さて、今夜のresourceは次のとおり。


最後の2つ以外は学校ごとに契約しなくても見れるものです。

医学系ではPubMedが一番有名ですが、MeSHはPubMedのSubject Headings(SH)のデータベース(Thesaurus)です。PubMed関連でもっと一般的に使いやすくアレンジされているのがMedlinePlusこれのすごいところは、検索キーワードの定義が出てくる辞書機能もついているし、右隅に出てくる”Go Local”をクリックすると住んでる地域のお医者さまがリストアップされるところ。

Library pressdisplayは今日のresourceの中で一番目からウロコだった。
39言語(国の数だともっと多く78カ国)の新聞がレイアウトもそのまま広告もそのままで紙面として読めるのです。デモで日本の新聞も見せてもらったのだけど、スポニチが載ってた。朝日読売などの4大紙は載ってなかった。契約してれば日本にいながらにして英字新聞を読んで英語の勉強にもなるってもんですな。ref.serviceにたくさん使うものになりそうかというとそうでもなさそうだけど、good-lookingなsourceでした。

ちなみに、最近Firefoxがしょっちゅうクラッシュしちゃうというげんなりする現象が起きるのですが、Googleさんのサービスだと自動的に保存してくれるのでかなり助かってます。Google Chromeが
Firefoxでできる機能を全部可能にしたうえでもっともっと機能を充実してクラッシュしにくいのなら、ぜひメインで使うブラウザにしたいのですがねぇ。

Oct 8, 2008

International Librarian -1-

Detroit近郊の公共図書館にクラスの一環として訪問してきました。Dr.Angが定期的に参加しているInternational Library/Librarian Conference(名前は確かではありません)っていうミーティングにお邪魔してきたのです。参加者は周辺都市の公共図書館の図書館員さんたち。一番最初に営業マンが新しい外国語教材のデモ(質疑応答含む)をして、それを受けて図書館員たちでディスカッション。参加者の中にFarmington Hillsにある某G社開発担当者もいました。

そこで話題に上がっていたのが英語を第一言語としない利用者向けのサービス。
ロゼッタストーンてご存知ですか?
私は、初めて耳にしました。世界一の言語学習ソフトなんだそうです。
ロゼッタストーン・ジャパンて日本法人もある。個人利用で約7万円(選択言語:英語)なり。
どうやら、ミーティングに参加していた図書館ではおなじみらしく、かなりの館が導入しているとのこと。しかし、第2版を最後にサポートをしてくれなくなったために図書館でもソフトの更新や使用に関して意見がわかれているのだそうです。だから、G社にしてもデモをした営業マンにしても図書館をお客さんと考えてロゼッタストーンを超える商品を売ろうと画策しているのでしょう。

日本の公共図書館の現状については全然詳しくないのですが、「多文化共生」(multicultural society, diversity, social inclusion, etc.)を最初に唱え始めてからおよそ20年は経っているわけで、ロゼッタストーンのような語学教材は多文化サービス担当図書館員さんによって紹介・導入されているのでしょうか。

ミーティング参加図書館のいくつかにはESL(English as a Second Language)があるとのこと。以前はあった、という館もちらほらいました。あと、conversation groupがあるってのはかなりの数にのぼりました。語学教室やイベントのインストラクターにどうお給料を払うのかといった事務手続き(でも大切な手続き)が公共図書館ではすんなり採用しづらいというのは理解できます。ところで、インストラクターといえば、作家さんを招くイベントなど、日本の公共図書館でもやっているところありますよね?!あれって無償ボランティアなのかしら?

日本語教室って図書館で開かれるケースありますか?私の知る範囲では区民会館や公立の流通センター、産業研修センターなんですよ。アメリカでも教会や地元の留学センターで語学教室が開かれているけど、図書館のアウトリーチサービスのひとつとしての成功例ってよく聞くから。

ミーティングでは、オンラインで学べる語学教材も紹介されました。そのうち人気のあった2つ↓
mango:図書館向けにも販売。個人ではFreeアカウントが作れる。
Livemocha:ソーシャルネットワークサービス機能を備えたサイト。個人でFreeのアカウントを作成。図書館単位で購入というよりも図書館の端末から個人のアカウントにアクセスするって感じなんだろうと理解。

そういえば数ヶ月前に夢中になってやっていたiKnow(日本語⇔英語、Freeアカウント)、最近全然やってないなぁ。

Sep 28, 2008

社会教育法等改正法 2008年6月

多少時間が経ってしまっている感がありますが、ネットサーフィンをしていてこんなものを見つけました。


日本の図書館法は公共図書館についてのみ制定されている(ことは図書館情報学を学ぶ人は知っているけれど、図書館にそこまで興味のない人はたぶん知らない)ので大学図書館や専門図書館はどうなんだ?という問題は残っているものの、図書館に関わる法律が50年以上経って改正されるのは注目です。

改正の主な点は情報リテラシーの向上、図書館評価、図書館員の教育など。
日本図書館協会: JLAでわかりやすい詳しい資料(ppt)を載せています。「図書館法改正をめぐって」


で、書きたいのは、改正の内容ではなく、oral communication skillのことです。
改正に先立って行われた5月23日の文部科学委員会の審議でKOの糸賀先生が参考人として発言しています。「社会教育法等改正法案(169国会閣51)」(リンク先、衆議院ビデオライブラリの2番目の発言者をクリックすると内容が見られます。Windows Media Player/RealPlayer

糸賀先生、軽快な口調でスラスラと数値を示しつつ、思わずフフッと笑ってしまう小話で締めくくっています。UofT時代に彼の修士論文を読んで、その明瞭さと簡潔さに清清しい気持ちになったのですが、頭の良い人って本当に話が面白い。

言っちゃなんですが、話って「いかに聞く側に面白いと思わせて興味を持たせるか」が大きな要素を占めると思うんですね。そのためには声のトーンや一文の短さ、滑舌に気を遣う必要がある。図書館の人って良い意味でも悪い意味でも「真面目」な人が多くて話も長くなって、「で?」って言われちゃう。私もよく言われる。それに加えて自信のなさが聞き取りづらい発言を生む。はっきりと聞こえるように間違った内容を大音量で部屋中に響かせるのって恥ずかしいしね。これを克服するには裏づけとなる十分な知識を保有することだと思います。ビデオのスピーチに続いて行われている質疑で糸賀先生が示す彼の豊富な知識量が良い例です。聞いていて「なるほど」と思える。

アメリカの図書館の求人情報を見ると必ず条件のひとつに英語でのexcellent writing & oral communication skillが挙げられている。頭よく喋れってことですな。高圧的であってもいけない。高圧的に喋ってうまくコミュニケーションが図れるとは思えない。

イギリスのCILIPの報告書にある図書館員に求める知識・技術のうちgeneric and transferable skills groupの中でもinterpersonal skillが挙げられているし、Metro Detroitの公共図書館ミーティングで図書館長さんたちがpersonalityの重要性を口をそろえて言っていたとDr.Angも話してくれた。館長さんたちは、「techniqueは図書館で雇った後で教えられるけれど、personality、communication skillは教えられない。雇いたいのは人当たりの良い性格をした人だ。」って言ってたんですって。

糸賀先生みたいにきっちりと言いたいことを言い、裏づけとして数値を示し、最後に聞く側が爽快な気持ちになるようなスピーチ&ディスカッションができるようになりたいなぁ。

Sep 25, 2008

Slacker Uprising

お久しぶりです。新学期/新学年が始まって早速あわただしく忙しく寝不足の毎日を過ごしています。
こないだ買ったChineseについていたfortune cookieの言葉は

"Stop searching forever. Happiness is just next to you."でした。

NDL(国会図書館)のカレントアウェアネスにマイケル・ムーアの"Slacker Uprising"に関する記事がありました。

マイケル・ムーア監督、米・カナダ住民向けに新作映画を無料でオンライン提供、学校・大学図書館には無料でDVDを配布


これ、投票に行かない若者を対象に撮影した新作ドキュメンタリーなんですって。大統領選を控えて若者にも1票の大切さを意識してもらおうって感じですかね?

で、なんで取りあげたかというと、24日のお昼にうちの図書館で上映会があったんです。ムーアさんの粋な計らいもさることながら、すぐに反応して無料上映会(+無料ドリンク)を開催する行動力はプラス評価でしょう。ま、極度の寝不足と疲労のため私は行ってないんですけどね。


Michael Moore's SLACKER UPRISING
http://slackeruprising.com/

Apr 27, 2008

break

冬学期も終わりました。
※正式にはまだ試験期間中。私の科目は全部終わり。

今学期の受講科目は「図書館評価」「本・出版の歴史」「情報基礎」の3つでした。

workloadが一番多かったのは「情報基礎」。毎週水曜日に授業で2つの演習問題が出て、金曜日が締め切り。なおかつそれぞれのソフトやらテーマで課題が出され、延べ7つの課題(project)に中間と期末の2つのテストがあった。

最終的に一番きつかったのは「本・出版の歴史」。楽しかったんだけどね。ひとり20分ほどのケーススダティのプレゼンと期末レポート、期末レポート第2弾。授業でDetroit Public Libraryの稀覯本(rare books)コレクションを図書館職員によるレクチャー付きで見せてもらったりもした。アンドレアス ベサリウス(Andreas Vesalius)による現代医学(?)の基礎となった解剖学の本(図譜)のうちの1冊も所蔵していて見ることができた。そこで使われている解剖図はすべて木版画なんだけど、版木は1度消失して、見つかったんだけど、火事で燃えちゃったという残念なお話。だから、もう同じ図を同じ方法で印刷することはできないんですね。図書館職員さんは、どこだったかの大学で稀覯本だったか歴史だったか、ラテン語だったかのレクチャーをしているんですって。西洋の古い文献を理解しようと、いや、少なくとも読もうとするとラテン語は必須なんでしょうね。

やりがいがあったのは「図書館評価」。3人一組になって3回の演習で対象に決めた図書館の評価を試みた。私たちのグループはうちの学校から比較的近くにある小規模大学図書館。

1回目は、「Direct Observation(参与観察法/直接観察法)」。実際に訪問してみて家具の配置や空調、照明などの雰囲気、利用者の様子、利用者に対する図書館職員の態度、コンピュータと本の状態などを観察して評価する。私はDetroitの日本人会の人にその大学まで送り迎えしてもらったのですが、雪が毎日降っているような時期だったので非常に寒かった記憶がある。

2回目は、「Collection Evaluation(コレクション評価)」。コレクションを評価するには複数の手法があって、私たちが採用したのはCurrency Examination Method、 Shelf Availability Method、と List Checking Method。全コレクションを対象にしたのでは途方もない量になるので主題を絞りました。また、媒体も書籍、雑誌、CD,Video,DVD、Onlineとあるので主に書籍を対象としました。

Currency Examinationでは、決めた主題のOPACの検索結果を発行年で並べてグラフにしたり、その主題の基本的なレファレンスブックの最新版を所蔵しているか、していないなら何年版まで所蔵しているかをチェック。Shelf Availabilityでは、OPACの検索結果を配架されているのか、貸出中なのかをチェック。List Checkingでは主題の基本リストを元に所蔵/未所蔵をチェック。この基本リストはリストを掲載した本(BCL: Books for College Libraries)、World CAT(アメリカのOCLCという機関が提供している目録データベースで全世界の主に大学図書館の所蔵データを登録しているもの)の主題検索トップ100、対象図書館のpeer機関図書館の主題蔵書。BCLはACRLが作成・発行していたもので、現在はOnline resourceも含めてOnlineで提供している。Resources for College Libraries。でも、ACRLのメンバーでないとアクセスできない。

日本にもBCLに相当するリストってあるのかな?と疑問を感じた。BCLに載っている資料を全部所蔵するなんて予算の関係上無理なのは理解できるけど、リストに対してどれだけ所蔵しているのかはわかりやすい指標になるし、購入を見送る際の理由もBCLを利用すると明確になると思うんだけどなぁ。TRC(図書館流通センター)から毎月送られてくる分厚い新刊のご案内を図書館で検討する姿は公共図書館でよく目にしたけど。あとは大学図書館の場合は教員にアンケート取ったり、教員(と図書館職員)による図書館/選書委員会での検討かな、聞いたことがあるのは。日本の大学図書館ではほとんどの決定権が教員に委ねられていると言うけれど、選書会議などでコレクション評価をしてみた結果を提示して意見を聞くのってもうやってるんだろうか?きっとこういう地道なリスト作成とチェックは図書館のお仕事で、実を結ぶ可能性はあると思うんだけどな。

3回目は、「Web site Evaluation(ウェブサイト評価)」。これも2回目のコレクション評価と同じくいくつかの手法がある。というか、たくさんonlineに資料が転がってる。共通している評価項目は「Access」「Authority」「Content」「Currency」「Design」「Navigation」といったところかな。各項目ごとにポイントが割り当てられていて、全部満たすと100点になるように作られているものもある。でも、たとえば「Access」の10点中7点、って評価者の感覚に依ってきちゃうじゃんね。で、私たちは100個の質問を用意したCheck listも採用した。これは、Yes/No式で、たとえば「図書館のウェブサイトの各ページへのリンクと大学のウェブサイト(と主だったページ)へのリンクはあるか」の質問に対して、リンクがあれば「Yes」となり、1点獲得、トータルで100点という寸法。上の10点中何点か、点数をつける方法よりもはっきりしてるかな、と期待したんだけど。。。実は、2種類のリンクが貼ってあって「Yes」だから1点獲得しても、デザインが悪いと使いづらかったりするんだよね。でも、1点は1点。リンクはあるんだもの。あと、online referenceをメールとチャットとで試してみてreference librarianの回答を試すってのもやってみた。

図書館の評価って、利用状況(貸出件数やダウンロード件数、レファレンス件数、ILL件数)や利用者満足の視点も重要なんだけど、私たちは学生で、授業の演習でやっていることなので内部資料やアンケート実施にまでは踏み込まなかった。それにしてもかなり実践的な授業だったなぁという感想を持った。UofTでも図書館の評価について考える時間が多かったけど、もっと理論的というか、具体的にどこかの図書館を評価してみましょうっていうのはなかった。

ところで、「情報基礎」のうちのひとつの課題で取り上げた「Flickr」では、2008年の1月からLibrary of Congressも古い写真のコレクションをアップしてる。The Commons。担当者いわく、「古い写真の中にはいつどこで撮られたのか全然わからないものもあるから、利用者の中にわかる人がいたら、tagをつけてください。(ただ写真が並んでいるよりも)情報を付加して写真の価値を高めることになる。」んだって。これまで図書館ってサービスを利用者に提供する(してあげる)立場だったけれど、少なくとも図書館に興味を持ち始めてから初めて利用者に図書館が情報の提供をお願いするコメントを目にした。

↑出典:Flagg, G. (2008). LC Teams with Flickr. American Libraries, 39(3), 1.

Apr 4, 2008

Microsoft Office2007 -2-

はてさて、前回の投稿からカレンダー上では2ヶ月が経っています。怠け者ですね、わたくし。

で、この2ヶ月何をやっていたかといいますと、授業を受けていました。学業まで怠けていたわけではありません、あしからず。

Information Technologyのクラスでは、Microsoft Officeの各ソフトの使い方を学んでおり、毎回の授業で宿題(Exercise)が必ず2つと、各ソフトでProjectと名のつく課題(Assignment)が出されます。

はっきり言って、そんなん長い間使ってきてるソフトだから使い方くらい習わなくても知ってるワイ、と思っていましたよ。でもね、さすが授業として成立しているだけあり、また、2007バージョンからガラッと変わっているため、そして、英語なので、吸収することが想像を超えてたくさんあります。

PowerPointでは、Microsoftが提供するcertificate testを受けて合格しないといけません。これがProjectの代わり。私、昨日受けてまいりまして、なんとかぎりぎり合格ラインに届きましたー。テスト内容は、50分の時間制限アリで27問、各設問に1つ、2つtaskがあるものです。

たとえば、こんな感じ。

次の設問に答えよ。
(1) 新規プレゼンテーションを開き、Wordの「outline xyz.docx」(保存されている場所の指定アリ)からアウトラインを挿入しなさい。
(2) 次にテーマをMetroに変更し、3枚目のスライドに「general info.pdf」(保存されている場所の指定アリ)を挿入しなさい。ただし、PDFはリンクが張られたアイコンとして表示・挿入すること。

こういう感じでかなり細かい機能にまで問題が設定されてる。

2007バージョンではSmartArtなど挿入関係とスライドマスターが特徴的なのでしっかり把握しておかないと、あっという間に時間が過ぎてしまう。

それで、U先生がPowerPoint Boot Campという特訓のセッションを授業以外の時間にやってくれたり、1時間くらいの説明ビデオを何本も撮ってオンラインで見れるようにしてくれたり、まっこと行き届いたサポートを提供してくれたわけです。
私は、Boot Campのセッションに1回入隊し、その後、Boot Campの資料を片手に自主練を繰り返しました。

そのおかげで1発合格できたのですが、一緒に受けた2人の学生は、英語に苦労をしないアメリカ人だけど、練習をしてこなかったようで不合格でした。このテスト、$75かかります。1回の申し込みで2回まで受けられます。U先生いわく、Microsoftは、PowerPointを使う能力が十分にあるかどうかを測るのには、「多くの機能に短時間で対応できること」だと考えているんだそうです。

受けなきゃいけないテストに合格できたからよかったけど、実際、そんなに細かい機能まで普段使うかなー?とひそかに思ってたりします。

Feb 11, 2008

Academic Libraries -4-

Guest SpeakerでいらしたAssessment Librarianとか言うポジジョンの方がLibQUAL+TMについてお話してくれました。LibQUAL+TMとは、経済の世界の人たちがサービス(産業)のクオリティを測るのを目的として開発したSERVQUALを図書館に応用した図書館のサービスクオリティを測るツールです。サービスに対する期待と実際の感じとの差を11段階のリッカートスケールで利用者に選んでもらいます。詳しくはネットで「LibQUAL+」で検索すればいろいろ出てくるので、そちらで見てください。


正直言って、
LibQUAL+TMってよくわかってなかったんです。図書館パフォーマンス指標(ISO11620)も図書館の評価をするツールだし、ACRLのStandards for Libraries in Higher Educationもあるし、TQM(Total Quality Management)って口にしてる人もいるし、国立大学図書館の人たちが「大学図書館における評価指標報告書(Version 0)」を作ったりしてるし、どれがどうなの???と思っていました。今も思っています。

でも、Guest Speakerさんが、LibQUAL+TMは、図書館の評価をするのに貸出冊数とか入館者数といったquantitative(定量的)なものだけからqualitative(定性的)なものへも視点を移すのに大きな役割を果たした。と言ったのを聞いて、なんかちょっとすっきりしました。LibQUAL+TMは今も現在進行形でARLを中心に見直しを図られていますし、どれが絶対的なツールかって問題じゃないんだな、と改めて思いました。

いろいろなツールがあることを知り、そのツールがどんなものなのかを理解しようと集中すると、本来の「図書館を評価する」という目的を忘れてしまいがちになるのは、私の悪いくせです。足元の石につまずきやすいんです。
ARLは毎年、研究図書館(Research Libraries→大学図書館だけじゃなくて米国議会図書館なども含めた研究図書館)123館の統計を発表していて、その統計ついても活発に意見交換をしています。ARLのサイトをみるとwebcastとかPowerpointの資料とかアップされていて、面白い。たとえば、雑誌購読数をどう数えるか。冊子体でしか出版されていなかった時代には、同じ大学内でも中央図書館と理系図書館と医学図書館とで同じ雑誌を購読していたら3冊購入と数えることができた。でも、電子媒体での出版になったら、キャンパス内のどこからでもアクセスできるから、冊数で言ったら3冊が1冊になる、つまり、購読冊数は1/3になる。利用者にとってみれば、読みたい雑誌が読めればそれでいいんですが、大学の上の方の人たちは少し違っているんだそうで。「購読冊数は減っているのに雑誌の費用は上がっているじゃないか。なんで?」ってなる人もいるんですって。たしかに報告書としてあがってきたものに載ってる数字を見るとそう思うんでしょうな。それで、これからは購読タイトル数で統計を取っていきましょう。ってなるんだけれど、中には相変わらず冊子体のみで購読している雑誌だってあるわけだし、何年分も統計を見て比較しようとしたときに、この出版媒体の変化を考慮しなかったら、おかしなことになっちゃう。まぁ、図書館の購読雑誌数について調べようとする人で出版媒体の変化を知らない人はいないだろうから、大丈夫だろうとは思うけど。

そうそう、2007年4月の記事でちょっと古いんですが、ACRLが発表した「大学・研究図書館の将来に関する10大予測」をNDLのカレントアウェアネスポータルで見つけたのでコピペします。


「大学・研究図書館の将来に関する10大予測」

1. 蔵書のデジタル化、デジタルアーカイブの保存、データの蓄積・検索方法の改善の重要性が増す。

2. 図書館員に必要なスキルセットは、学生・教員のニーズ・期待の変化に応じて進化し続ける。

3. 学生と教員の、各サービスへのアクセスをもっと早く、もっと広範にといった要求が増していく。

4. 知的財産に関する議論が、高等教育においてもっと一般的になる。

5. 新しい技術に関連したサービスへの要求が増加し、より多くの予算を必要とする。

6. 高等教育は次第に、組織を一種のビジネスとして見なすようになる。

7. 学生は次第に、自分たちを顧客・消費者として見なすようになり、高品質の施設・サービスを期待するようになる。

8. 遠隔学習が高等教育のもっと一般的な選択肢となり、伝統的な「レンガとモルタルの」モデルを脅かしはしないが共存はしていく。

9. 公的助成による研究から生じた情報への、無料のパブリックアクセスは増加し続ける。

10. プライバシーはライブラリアンシップにおける重要な問題であり続ける。

Feb 10, 2008

Microsoft Office2007 -1-

今学期履修している科目のひとつにMicrosoft Office2007を勉強するものがあります。その科目では、ほかに基本的なコンピュータの仕組みなどについても勉強します。Microsoft Officeでしょう?WordもExcelもAccessもPowerPointも使えるもん、楽勝!と思っていたのです。しかし、2003から2007にバージョンが変わり、さらに日本語表示から英語表示に変わり、結構楽しんで新しいことを吸収しています。(つまり、予想以上にこの科目で学ぶことが多かったということです。)

Wordを皮切りにExcel、PowerPoint、Accessの順で進んでいく予定で、5週目が終わった現在、Excelを終わったところです。Wordでは、まず2007になって大きく変わった表示の仕方に驚き、フォントや色の変更のしやすさに驚きました。下の画像で赤く囲んである部分がRibbonと呼ばれ、タブをクリックするとそれぞれのタブが展開されるようになってる。

たとえば、Insertタブを選択して表示された中から実行したいものを選ぶ。2003もそうだったって言ったらそうなんですが、挿入ボタンをクリックするとリスト(文字で)が出てきたのに対して、個人的に表示される図入りのリストたちに戸惑う。Insertタブを選択して、図を挿入させてからでないと、挿入した図の形式の変更をするためのタブ(format)が表示されない。2003を使っていたときは、何か動作したらタブが増えるとか、記憶になかったもんだから、「あれ?挿入した画像に枠をつけたいんだけど、どのボタンだ?」ってな具合で始終困惑してしまう。

フォントの変更は、フォントボックスの矢印をクリックして表示されたリストの中から選ぶわけだけれど、「どれにしよっかなー」とカーソルを当てただけで自動的に仮変更してくれるので、実際に選択した場合の判断がしやすい。色も、文字スタイルをあらかじめHeadingなどに指定しておくと、ページレイアウトタブからテーマを選択することで、これまた自動的に色が変わってくれる。この文字スタイルの変更とテーマ選択を何度かしていくとウホウホした気分になる。

Wordでこういった機能に少し慣れた後でExcelに移動。

ExcelもWordと同じようにリボンの形式だし、フォントやテーマの変更も同じ。で、こないだの授業で習って感動を覚えたのが「Absolute Cell Reference(絶対セル参照)」機能。これ、言葉で説明するの難しい。。。$マークを使うんだけど。たとえばね、(見にくいけど)こういう表があったとして、A、B、C列の1、2、3、4、5、6、7、8行の表。



Salesに対するRoyaltiesは17.75%っていう指定(セルB8)があるから、Title1(2行)のRoyalties(セルC2)は、=SUM(B2*B8)ってことになるでしょう?で、その式をTitle2と3にも当てはめようと思って式をコピーして張り付けると自動的にセルを移動させて式が更新されてしまうからC3=SUM(B3*B9)とC4=SUM(B4*B10)になる。でも、Royaltiesの%が示されているのはB8で、B9やB10は全然ちがう数字だったり空欄だったりしちゃうから、上の表にあるようにへんてこりんな結果になっちゃう。そこで、Royaltiesの17.75%(セルB8)を固定してTitle2、3に適用できたらいい!そのための式ってどうしたらいいのかっていうと、そこで出てくるのがAbsolute Cell Referenceというわけ。これは、固定したいセルを$と$ではさむことで式の中で固定したセルですよーっていうののサインになる。(ちなみにセルじゃなくて列や行を固定したい場合は$はひとつでいい)上の場合、($B$8)とする。C2=SUM(B2*$B$8)としておいて、式をコピーしてC3とC4に貼り付けると、これ不思議、C3=SUM(B3*$B$8)とC4=SUM(B4*$B$8)となるんですねぇ。お金関係での演習が多かったので今のところお金以外に自分ではこの機能の有効活用先は思いつかないのですが、なんでも、この機能を知っていると後でいろいろいいことがあるんだそうですよ。(うん。ありそうだ。)

PさんがAbsolute Cell Referenceの更なるコツを教えてくれました。($B$8)って$、B、$、8っていちいち手打ちするのは面倒だ(し、私の場合は特に$の位置を間違えて式がおかしくなったりする)からF4キーを使うといいらしいのです。=SUM(B2*B8)のB8にカーソルを持ってきたところで「とやーっ!」とF4キーを押すと、あれま不思議、B8が$B$8に早変わり。ちなみに、F4キーを1回叩くとB8が$B$8、2回叩くとB8がB$8、3回叩くとB8が$B8、4回に叩くとB8に戻る♪

Feb 4, 2008

Libs. & Research


遡ること3ヶ月近くblogを更新していませんでした。新年のご挨拶はもう季節はずれ。寒中お見舞い申し上げます。

2008年も2月に突入し、気づけば豆まきも終わっていた。。。毎年節分の時期には炒った大豆が店頭に出て、さらに安売りしてるからほくほく気分で大豆入りご飯を作っていたのに、今年は気づきもしなかった。。。無念

さて、図書館に関係する調査研究は、研究者も図書館本体も実施していますが、住民基本台帳法の改正に伴い、ここ数年でめきめき公共図書館のコミュニティ全体を対象にした質問紙調査が難しくなってきたと耳にします。質問紙を使った調査では、図書館の職員が対象ならば、図書館宛に送付すればいいし、来館者が対象ならば、入り口で陣取って5人ごととかに配れば、ひとまず質問紙は回答者の手に渡るわけ。回収できるかどうかは別として。公共図書館のサービス対象は、来館者(だけ)ではなく、コミュニティなわけで、来館者っていうことは、その時点ですでに図書館に足を運んでくれているわけ。

ん???「北の国から」の純くんみたいな口調だ。
ま、いっか。

サービス対象の意識を知りたいのに来館者(だけ)を対象にしてたら、もうすでにサンプルは偏ってる。だから、これまでは、「研究利用」ってことで住民基本台帳を利用してランダムにコミュニティから送付対象をサンプリングしてた(んだよね?)。図書館の利用者情報を利用したら、今現在アクティブな利用者だけじゃなくて、過去の利用者もわかるから、来館者を対象にした場合よりもより大きな母集団になるから、少しは良いかもだけどね。で、住民基本台帳法が改正して、今までよりもコミュニティの個人情報へのアクセスが難し(いだとか、できな)くなったらしいんです。私は自分で公共図書館のコミュニティへ質問紙を送付したことはないので実際のところは知らないんですが。

で、アメリカではどうしているのかっていうと、プライバシーの意識も日本よりも高いですから、以前の日本のように台帳を利用することはできないだろうって予想するのは容易いんですけどね。そしたら、電話帳をもってきて、5人ごととかに「電話をかけて、調査への協力を直接依頼する」んだそうですよ。かなりアナログ。調査研究を行う州立などの公的な機関が保持している個人情報を利用させてもらうという手もあるっちゃーあるらしいんですが、機関ごとに対象が微妙に異なるから、網羅的に対象をサンプリングできる割合は低い。さらに、その機関に調査の目的や内容をデモンストレーションした上で、情報使用の申請を受け入れてもらえるかreviewされるっていうんです。たしかに、受け入れ側の機関としては、持っている個人情報に責任があるし、その個人情報を提供してくれた人々の信頼を失うわけにはいかないから、そういった過程が必要なのはよく理解できるわけだけどね。それだけ苦労して、個人情報使用の許可が下りたとしても、送付した質問紙の回収率は別の話だしねぇ。回収したものの、使える回答かどうかもまた次の問題だし。いやいや、ほんと公共図書館って大変ですよ。文部科学省が毎年実施する「大学図書館実態調査」なんて回答率100%が当たり前だからね。